2018年3月10日土曜日

松屋が好きで作った短歌


味噌汁の機械が味噌を出すのが見える席を今日まさに勝ち取りたいです

誰がなんと言おうと最高なのは松屋!チーズキムチを選んでも君が

どうぞって手だけで合図されている券売機とわたしの関係みたい

向かい 定食のキャベツで笑っていて観光客のアジアのふたり

キャベツ食べなかった彼がカレー牛食べているのを見てなんかやりきれんかった

湯呑のほうじ茶を差し出してくれた店員さんが中国人だと名札でわかった

わかりあえなくてもここのテーブルはひとつのかたちでつながっている

味噌汁に普段は蓋がなかったのにまたひとつ上品になった松屋

蓋があるからすぐに飲んでもふやけてる油揚げすばらしい夜の日

ここはもうばらばらにひらけてるから安い公園みたいで好きだ

ねぎが載るカルビ丼頼んでみたがやっぱりねぎがだめな雨の日

アイス食べたくなった普段は行くことがないけどそこらへんにあるポプラ

なんとなく本屋に立ち寄って一番いいと思ってポパイ買ったら嫌な顔された

あまりいないテレビひとつがない部屋の家主は簡単なコーヒーを入れた


2018年3月3日土曜日

パンジー

お金もないし
別になにかのプロな訳でもないし
わたしが生きていること自体が迷惑に思えて
生きていること自体に自信がなくなってしまう

生きてるって思えるのは
パソコン開いて文字を打ってるときか
景色みてるときくらいだな

母親も父親も高卒で実家は田舎にある
くもんに通ったり教育熱心だったけど
いったいなにになるというのだろう

進学校に通って 国語と世界史しかできなくて泣いた
高校の時の友だちより中学の時の友だちの方がすきだな
看護師になったり、地元に帰って他愛もない話をするんだ
特に意味もないみたいな話ばっかり

シティーボーイにもお金持ちにも勝てやしない
なんで生きてるんかな わたし
なにしてるんかな わたし

実家に帰ったら、きらいだったおばあちゃんがお金をくれる
仕事がつらいという母親の話を聞いてあげる
インスタントコーヒーを飲んでいるという話を聞いてあげる
それはぜんぶわたしが大学に行ってるからだと言う
その選択を望んだのはわたしだけじゃなかったはずなのに

バイト先の上司はバイトを家畜かなにかだと思って仕事を押し付けてくる
なんなんだろう なんなんだろう

今日も同じ道を歩くのを繰り返して
パソコンをひらいて 文字をうち続けることしかできない